白石隆浩 死刑は無理? 殺人罪での立件に暗雲 被害者の身元特定も今後の捜査に暗雲

白石隆浩容疑者の凶行で9人の尊い命を奪った事件が発覚して2週間過ぎました。被害にあった9人の身元の特定も済、いよいよ白石隆浩容疑者を本丸である殺人罪での立件に向けて、捜査も大詰めを迎えています。しかし、ここにきて、白石隆浩容疑者の殺人罪での立件が極めて難しい状況になりつつあります。

こんな話をすると、あのような凶悪事件を起こして、殺人罪以外での立件はあり得ないと思う人がほとんどだと思います。

しかし、日本の刑法上では、やむなく殺人罪以外での立件も十分に考えられます。今回はその理由について、解説を行います。



◆白石隆浩容疑者の容疑は死体遺棄容疑のまま

白石隆浩容疑者の現在の逮捕容疑は、死体遺棄の容疑のままです。逮捕以後、殺人罪での再逮捕という発表はでていません。

ですから、現状も逮捕当初から変わらず、9名の遺体の一部を遺棄した容疑のままなんです。逮捕直後は、犯行の様子を饒舌に供述していたようですが、捜査が進むにつれて、供述も2転3転している状況です。

通常は被害者の検死を行い、死因の特定をおこなっていくのですが、今回は損傷が激しく、かつ一部が遺棄されている状況なので死因特定も難航しているようです。

さらに、11日に犯行現場や被害者と待ち合わせをした駅周辺で、白石隆浩容疑者を同行させて、犯行時の状況の供述を求めましたが、白石隆浩容疑者がそれを拒否している状況です。

殺人容疑で立件するためには、白石隆浩容疑者が自身が凶行を行ったという事実を証明する証拠が必要になってきます。

現段階では、被害者女性と白石隆浩容疑者が現場付近で会っていたという事実はありますし、白石隆浩容疑者の部屋から被害者の遺体が発見されたという事実はあります。

ただ、実際に白石隆浩容疑者が手をかけた!という証拠が実は残っていないのが現状です。ですから、白石隆浩容疑者からの犯行時に関する供述を基に、手をかけたという事実を積み上げていって、立件するのですが、供述を拒否されてしまうと、かなり裏付けをとるのが難しくなります。

それこそ、最悪のシナリオは、白石隆浩容疑者が自らが手をくだした証拠が固まらず、下遺棄容疑での立件にとどまる場合です。

おそらく、当局も威信をかけて捜査を進めるので、そのシナリオは避けられると信じたいところですが・・・

日本の刑法のスタンスは、原則、疑わしきものは罰せず!ですから、最悪のシナリオが無いとも言えないのが現状です。



◆白石隆浩容疑者は懲役3年以下の実刑判決で着地なのか?

白石隆浩容疑者は、一連の凶行を行う前に、インターネットを使って、過去の事件の判例や量刑などを徹底的に調べていたと報道されています。

捜査の段階でどのように立ち回るべきなのかは、おそらく事前にリサーチ済だと思われます。ですから、通常の捜査プロセスだけでは、かなり苦戦を強いられると思います。

ただ、事前にリサーチしていれば、上手くかわせるようであったら、法治国家として成り立たなくなりますから、警察もその点はしっかりと踏まえて捜査を進めていると思います。

ただ、繰り返しになりますが、白石隆浩容疑者は現在は、死体遺棄容疑での逮捕になりますから、白石隆浩容疑者自身が手をくだしたという事実認定できる証拠が必要になります。

絶対にないとは思いますが、もし万が一、事実認定が出来ず、殺人での立件をあきらめざるを得ない状況になると、死体遺棄容疑での立件にとどまってしまいます。

そうなれば当然、極刑になることはありえなくなってしまいます。

死体遺棄については、刑法190条で量刑は3年以下の懲役とさだめられています。また、死体損壊についても、190条で同様の量刑となっています。

つまり、白石隆浩容疑者自身が9人に手をかけて、命を絶たせたという事実認定ができないと、殺人容疑での立件ができず、現行の死体遺棄容疑での立件にとどまり、最高でも懲役3年とう実刑判決で着地してしまうのです。

これは、あくまで最悪のシナリオで、最終的には事実認定ができ、殺人罪での立件になりとは思いますが、今後の捜査の展開を見守りたいと思います。



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